今回の記事は、
- 特別養護老人ホームの入所には条件がある
- 3つの入所基準
について、現役ケアマネジャーの私が解説します。

特別養護老人ホームを考えてる方は、「入所できるか否か?」を知ることが大事ですよ!
特別養護老人ホームの入所には条件がある
介護施設を探している方が、最初に検討するのが「特別養護老人ホーム」と言われています。
それは、特別養護老人ホームが「他の介護サービスに比べて月々の負担額が低くなる」のが理由になりますね。
特別養護老人ホームは、介護施設の中でも「かなりの人気施設」なんですよ!
順番待ちよりも大事な入所基準
特別養護老人ホームは人気なので、少し知識のある方は「入居の順番待ちがあると聞いたけど大丈夫かな?」と気になると思います。
しかし、ちょっと待って下さい。
順番待ちも大事ですが、実は特別養護老人ホームには「入所基準」があることをご存知ですか?
実は、入所基準や条件を満たしていないと「順番待ち」すら出来ないんですよね。
特別養護老人ホームの3つの入所基準
特別養護老人ホームの入所基準は以下になります。
- 65歳以上で要介護3以上の方
- 特例入所に当てはまる要介護1~2の方
- 40~64歳で要介護3以上で特定疾病のある方
65歳以上で要介護3以上の方
特別養護老人ホームの入所基準は、「要介護1~5」ですよね?と質問される家族さんがいます。
介護保険について勉強して下さってるようで嬉しいです。
しかし、実は平成27年に以下のように法改正があったんです。
- 改正前:要介護1~5
- 改正後:要介護3~5
特例入所に当てはまる要介護1~2の方の入居条件
ただし、前述したように要介護1~2の方でも「特例入所」が認められています。
特例入所に当てはまる要介護1~2の方の入居条件は以下になります。
- 認知症の方
- 障害がある方
- 虐待が疑われる方
- 家族の支援がない方
認知症の方
「認知症」で日常生活に支障をきたす症状が頻繁に見られ、「在宅生活が困難」な方。
障害がある方
「知的障害・精神障害等」を伴い、日常生活に支障をきたす症状が頻繁に見られ在宅生活が困難な方。
虐待が疑われる方
家族等による「深刻な虐待」が疑われる等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態である方。
家族の支援がない方
単身世帯で「同居家族の支援が期待できない」うえに、地域の介護サービスも不十分な方。
40~64歳で要介護3以上で特定疾病のある方の入所基準や条件
それでは次に、「40~64歳で要介護3以上で特定疾病のある方の入所基準」を確認しましょう!
40~64歳で要介護3以上で特定疾病のある方の入所基準や条件は以下になります。
- がん(末期)
- 関節リウマチ
- 筋萎縮性側索硬化症
- 後縦靱帯骨化症
- 骨折を伴う骨粗鬆症
- 初老期における認知症
- 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症およびパーキンソン病
- 脊髄小脳変性症
- 脊柱管狭窄症
- 早老症
- 多系統萎縮症
- 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および糖尿病性網膜症
- 脳血管疾患
- 閉塞性動脈硬化症
- 慢性閉塞性肺疾患
- 両側の膝関節または股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
(引用:東京医学社「介護保険の特定疾病」より)

介護保険は地域によって異なることがあるので、詳細は各自治体や施設に問い合わせて下さいね!