高野山は、弘法大師空海が約1200年前に開いた「真言密教の聖地」になります。
800メートルの高地にある天空都市として、世界でも類を見ない珍しさが魅力ですね。
そんな高野山を、1つの寺院だとイメージしている観光客の方は少なくありません。
最初に知ってほしいことが、「下記地図全体=高野山」になります。
高野山が天空都市と言われるのは、この広大さが由縁なんですよね。
ただし、広いがゆえに「高野山の大事な見所」を見ることなく帰路につく方も多いんですよね。
高野山には数多くの見所があるので、優先順位をしっかりとおさえて巡ることが大事なんです。
結論から言うと、高野山観光のおすすめが以下の8つの観光地になります。
- 奥の院
- 金剛峯寺
- 壇上伽藍
- 大門
- 霊宝館
- 大師教会
- 徳川家霊台
- 女人堂
※1~3は、高野山では絶対に外せない観光地になります(詳しくは後述)。
それでは最初に、「高野山最大の見所である奥の院」から確認していきましょう!

和歌山県の出身で在住の「まさじろ」が、この記事を書いています。
【まさじろ・保有資格など】
- インターネット旅行情報士
- タイ国政府観光庁公認タイランドスペシャリスト
奥の院(高野山最大の観光地)
「高野山観光=奥の院」と言っても過言ではない有名観光地になります。
奥の院には弘法大師空海がいらっしゃるので、高野山の聖地と呼ばれているエリアだからですね。
高野山まで来て、奥の院を巡らない方は稀です。
しかし、正式参拝ルートを知らない方が多いんですよね。
奥の院は「一の橋」から巡る
奥の院の入り口は、一の橋と中の橋駐車場の2つがあります。
しかし、正式参拝は「一の橋から」になります。
時間のない方は、中の橋駐車場側から巡るのもありです。
しかし、一の橋から巡らないと、奥の院の見所の「大部分を素通りする」ことになるんですよね。
奥の院の見所:弘法大師御廟
奥の院の最大の見所が、弘法大師空海のいる「弘法大師御廟」ですね。
上記写真の御廟の橋の先に、弘法大師御廟があります。
ここからは聖域中の聖域になるので、撮影や飲食などは厳禁になります。
ですので、御廟の橋から先の写真は私も撮ったことがありません。
奥の院の参道の雰囲気も素晴らしい
静寂に包まれる、弘法大師空海の御廟までの参道も雰囲気があります。
参道の両脇に、樹齢1000年を超える杉の木が立ち並ぶからですね。
高野山は空気感が違うと言われるのは、この参道の「凛とした雰囲気」によるものですね。
さらには、参道の至る所に「有名戦国武将」のお墓があります。
奥の院にある「有名戦国武将のお墓」
奥の院で眠る戦国武将の一例をあげると以下になります。
- 織田信長公
- 豊臣秀吉公
- 石田三成公
- 明智光秀公
- 伊達政宗公
- 上杉謙信公
- 武田信玄公
- 紀州徳川家

有名戦国武将のほとんどが、高野山の奥の院で眠っているんですよね。奥の院がいかに大事な場所なのかが、このことからも理解できます。
奥の院の詳しい情報はコチラで確認!

金剛峯寺(高野山三大見所)
高野山の3大見所の1つが、「金剛峯寺」になります。
1869年に青巌寺+興山寺が合併して、金剛峯寺と名称が変わったんですよね。
金剛峯寺の見所
金剛峯寺にある見所は以下になります。
- 正門
- 大広間
- 梅の間
- 柳の間
- 新別殿
- 蟠龍庭
- 奥書院
- 上段の間
- 台所
金剛峯寺の詳しい情報はコチラで確認!

壇上伽藍(高野山三大見所)
高野山の聖地の1つが、「壇上伽藍(だんじょうがらん)」になります。
弘法大師空海が壇上伽藍のシンボルとして建立したのが、こちらの根本大塔になります。
外観も美しいですが、内観はもっと美しいのが特徴ですね。
密かな人気スポットが、こちらの「六角経蔵」になります。
六角経蔵の把手を持って一周すると、「お経を読破したのと同じ功徳」を得れるからですね。
壇上伽藍の詳しい情報はコチラで確認!

大門(高野山の入り口)
高野山の入り口にある、丹塗の門である「大門」も見所ですね。
高さ約25メートルなので、圧巻の大きさをほこります。
金剛力士像
大門の左右には、「金剛力士像」があります。
この金剛力士像は、日本で2番目に大きいんだそうです。
大門の仁王像(金剛力士立像)は、その大きさからすると、奈良の東大寺南大門の仁王像に次ぐ、我が国二番目の巨像となるようです。
出典元:「高野山と文化財」高野山霊宝館
日々影向の句
大門の正面柱には、「日々影向」の句が掲げられています。
日々影向の意味は以下になりますね。
「お大師さまは毎日御廟から姿を現され、所々を巡ってはわたしたちをお救いくださっている」という意味であり、同行二人信仰を表しています。
出典元:「大門」総本山金剛峯寺
裏手から見ても美しい
大門を裏手から見上げるのも、おすすめです。
夕暮れどきなんかは、特に美しいですよ。
霊宝館(国宝の宝庫)
霊宝館は、高野山内にある「重要な文化遺産を管理している施設」になります。
高野山が開創してから1200年なので、膨大な数の文化遺産があるんですよね。
高野山内から集められているので、国宝だけでも21件になるんだそうです。
これだけあると、まさに「日本遺産」とも言える場所ですよね!
霊宝館の館内は撮影禁止
霊宝館の館内は、「撮影禁止」になっています。
さらには、ボールペンの持ち込みも禁止です。
館内にメモをとるための鉛筆が置いてるので、それを使って持ってた用紙に情報を書き込みました。
ですので、申し訳ないのですが「霊宝館情報は写真少なめ」となっています。
5つの見所
1.結縁大師像
新館に入ったところに、「結縁大師像」があります。
ここでは、弘法大師空海に触れることができるんです。
御大師様の目の前で手を合わせて頂き、右膝に直接触れることでより強いご縁を結んでいただけると思います。
出典元:「ご縁の結び方」高野山霊宝館
ご縁があるように、念入りに触れてくださいね。
2.阿弥陀如来像
結縁大師像に触れた後に、道なりに進むと「阿弥陀如来像」があります。
この阿弥陀如来像を見た瞬間に、「うわっ」と声をあげる人が多いです。
私も初めてのときは、思わず声が出てしまったのを覚えています。
その理由は、こちらにいらっしゃる阿弥陀如来像が大きいからです。

立ち上がると480cmで、座ってると230cmだからですね。室内にいらっしゃる仏像としては、かなり大きい部類にはいると思います!
3.快慶(国内屈指の仏師)の作品
快慶の作品は、「躍動感があって今にも動き出しそうな感じ」でした。
西遊記の沙悟浄のモデルになったと言われる、深沙大将立像もありますよ。
運慶・快慶の作品が大好きなので、このエリアで15分ほど仏像を眺めていました。
素晴らしいですよ、必見です!
4.曼荼羅
新館を出て、本館に入るとすぐに見えるのが「曼荼羅」ですね。
2つの曼荼羅があるのですが、どちらも圧巻です。

所々かすれているので、かなりの歴史を感じますね。
5.高野山古地図
江戸時代の高野山の地図も、とっても興味深かったです。
現在の地図を思い出しては、頭の中で比べていました。
霊宝館でいただける御朱印:「紫雲殿」
霊宝館では、「紫雲殿」の御朱印がいただけます。
御朱印がいただける場所は、霊宝館の入り口にある受付になりますね。
入館する前に、受付に御朱印帳を預けてください。
番号札と引き換えてくれるので、帰りに受け取りましょう。
高野山・霊宝館の基本情報
高野山・霊宝館の基本情報は以下になります。
- 名称:高野山霊宝館
- 住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山306
- 地図:Googleマップで見る
- 料金:大人600円・高校大学生350円・小中学生250円
- 時間:8:30〜17:30(11月~4月:8:30〜17:00)
- 休み:年末年始
- WEB:公式WEBサイト
※記事更新時の情報になります。
大師教会(空海の生涯を描いた絵図が素晴らしい)
大師教会は、高野山真言宗の布教のための講習会などが開かれる場所です。
敷地内には、「大講堂と教化研修道場」があります。
上記写真の正面にあるのが、「大講堂」ですね。
下記写真が、「教化研修道場」になりますね。
写経・授戒は、心が落ち着くのでおすすめです。
観光時間に余裕のある方は、ぜひ試してくださいね!

それでは次に、「高野山大師教会の見所」を紹介しますね!
弘法大師像(大講堂)
大講堂にある、弘法大師像がとっても美しいです。
さらには、大講堂はかなり広いので、ココに居るだけでなんだか心が休まります。
弘法大師行状図絵(大講堂)
堂内の三方に掲げられている、「弘法大師行状図絵」も見所の1つですよ。
こちらの図絵では、弘法大師空海の誕生から入定までを描いています。
弘法大師行状図絵は、全部で26枚あります。
弘法大師空海の歩んだ人生を、じっくりと確認してくださいね!
写経・授戒(教化研修道場)
前述したように、教化研修道場では「写経体験・授戒を授かる」ことができます。
- 写経:経典を書き写すこと
- 授戒:仏様の教えを聞かせていただく儀式
大師教会でいただける御朱印:「遍照尊」
大師教会では、「遍照尊」の御朱印がいただけます。
御朱印がいただける場所は、大師教会の教化研修道場にある受付になりますね。
受付にお坊さんがいらっしゃるので、御朱印をお願いするといいですね。
こちらは、高野山のお土産も置いてるので、あわせてチェックするといいですね!
高野山・大師教会の基本情報
高野山・大師教会の基本情報は以下になります。
- 名称:大師教会本部
- 住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山347
- 地図:Googleマップで見る
- 料金:無料
- 時間:8:30〜17:00
- 休み:なし
※記事更新時の情報になります。
徳川家霊台(初代:家康公と二代:秀忠公を祀る)
徳川家霊台は、徳川家光公により建立された「徳川家康公と徳川秀忠公を祀る霊廟」になります。
ちなみに、徳川家の初代~三代は以下になります。
- 初代:徳川家康公
- 二代:徳川秀忠公
- 三代:徳川家光公
孝行なお孫さん
徳川家霊台を簡単に言うと、孫の家光公が「お祖父ちゃんとお父さん」のために作った霊廟ですね。
「なんと孝行なお孫さんでしょうか!」、ご立派の一言につきます。
ちなみに、八代目になるのが、暴れん坊将軍でしられる「徳川吉宗公」ですね。
吉宗公は、紀州徳川家の出身なんですよ。

徳川家霊台の見所は以下になります。
家康霊屋
敷地内には、左右同じの二棟の建築物があります。
向かって右手にあるのが、「家康霊屋」ですね。
秀忠霊屋
向かって左手にあるのが、「秀忠霊屋」ですね。
どちらの霊屋も、「一重宝形造りで豪華な装飾」が施されているのが特徴になります。
背後に広大な森林
霊屋の背後にある、広大な森林が厳かな雰囲気を醸し出します。
積み石
徳川家霊台の正門をくぐると、左手に「積み石」が見えます。
ぽつんと存在する、この積み石が個人的にお気に入りです。
高野山を巡る、「旅人の気持ちが詰まってる感じ」がたまらないんですよね。

ちなみに、上記写真の「1番上にある石」は私が置きました。次は、あなたがその上に積んでみて下さい!
徳川家霊台でいただける御朱印:「徳川家霊台」
徳川家霊台では、「徳川家霊台」の御朱印がいただけます。
御朱印がいただける場所は、入り口にある受付になりますね。
受付にお坊さんがいらっしゃるので、参拝する前に御朱印帳を預けておくといいですね。
徳川家霊台の御朱印は、「三つ葉葵の押し印」がたまらなく素敵ですよ!
高野山・徳川家霊台の基本情報
高野山・徳川家霊台の基本情報は以下になります。
- 名称:徳川家霊台
- 住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山682
- 地図:Googleマップで見る
- 料金:200円
- 時間:8:30〜16:30
- 休み:なし
※記事更新時の情報になります。
女人堂(女人禁制だった頃の名残)
一昔前の高野山では、女性の入山は規制されていました。
そんな当時の女性用に建てられたのが、「女人堂」になります。
女人堂は高野山の隅っこにあるので、門前町とは違った雰囲気があります。
当時の高野山の雰囲気が垣間見れますよ!
高野七口
高野山への参道は、7ヶ所あり「高野七口」と呼ばれています。
当時は、各入り口に女人堂が建てられていました。
しかし、現存するのはコチラにある女人堂だけなんですよね。
ですので、「女人堂(不動坂口)」という書き方をするんです。

それでは次に、「高野山女人堂の見所」を紹介しますね!
堂内
荘厳な佇まいである、女人堂の堂内が見所ですね。
建物の中に入ると、「歳月を感じる空気感」に包まれるんですよね。
大日如来像など
堂内中央には以下の3尊が祀られています。
- 大日如来像
- 神変大菩薩
- 弁財天像
お竹地蔵尊
女人堂の向かい側にある、「お竹地蔵尊」も見所の1つですね。
女人堂でいただける御朱印:「大日如来」
女人堂では、「大日如来」の御朱印がいただけます。
御朱印がいただける場所は、女人堂の右奥にある受付になりますね。
下記写真ですと、こうやくんの奥が受付になります。
女人堂の堂内に入ると、右奥にお坊さんがいらっしゃいます。
参拝した後に、御朱印をいただいてくださいね!
高野山・女人堂の基本情報
高野山・女人堂の基本情報は以下になります。
- 名称:女人堂(不動坂口)
- 住所:和歌山県伊都郡高野町大字高野山709
- 地図:Googleマップで見る
- 料金:無料
- 時間:8:30〜17:00
- 休み:なし
※記事更新時の情報になります。