高齢者が、自宅で生活する上で大事なことの1つに「現在の身体機能を維持すること」があります。
筋力が低下すると、つまずいたり、コケたりすることが増えて、骨折するリスクも高まるからですね。
身体機能を維持するために、デイサービスでは「機能訓練指導員」によるリハビリが行われています。

今回は、デイサービスでの機能訓練指導員の「一日の業務」について、ケアマネの私が解説します!
デイサービスには「機能訓練指導員」の資格取得者がいるの?
たまに勘違いしてる方がいますが、「機能訓練指導員」という名称の資格はありません。
以下の資格取得者が「機能訓練指導員」として働くことができるんです。
- 理学療法士
- 作業療法士
- 言語聴覚士
- 看護師または准看護師
- 柔道整復師
- あん摩マッサージ指圧師
※平成30年度の介護報酬改定より、6ヵ月以上の実務経験を持つ鍼灸師(はり師・きゅう師)も機能訓練指導員として働けるようになりました。
この中でも、デイサービスでは「看護師さん」が機能訓練指導員として勤務している場合が多くなってきていますね。
デイサービスでの機能訓練指導員の「一日の業務」
デイサービスでの機能訓練指導員の「一日の業務」の流れが以下になります。
- 送迎
- バイタルチェック
- リハビリ機器利用時の介助
- 個別リハビリの実施
デイサービスの機能訓練指導員の一日の業務は、機能訓練だけではなくデイサービスの業務もこなす必要があるのが特徴ですね。
送迎
機能訓練指導員も車に乗って利用者さんを自宅にお迎えに行きます。
エレベーターがついてなく階段を利用しないと行けない人など、「送迎の一部がリハビリ」になっている方の送迎には機能訓練指導員が行く場合が多いです。
バイタルチェック
送迎が終わると、入浴や機能訓練が始まりますが、その前にはバイタル測定をしなくていはいけません。
その日の利用者さんの状態を把握してからでないと、機能訓練はできないです。
リハビリ機器利用時の介助
デイサービスにはいろいろな機械があるので、操作方法や使用時の介助なども行います。
車椅子から器具への移り変わりや、訓練時に使用する歩行器や装具の着用なども行います。
個別リハビリの実施
個別機能訓練計画書の目標に向かって機能訓練を行います。
本人や家族さんの希望を取り入れながら、計画書を作成します。
上記以外には、トイレ誘導をしたり、食事の提供を手伝ったりデイサービスの業務がスムーズに行えるようにサポートします。
その他の仕事
機能訓練指導員のその他の仕事には以下があります。
- 計画書に対する評価
- 集団体操などの発案
- 介護職員へ機能訓練内容の指導
計画書に対する評価
3ヶ月に1回モニタリング・評価を行い、必要であれば目標設定など個別機能訓練計画の見直しをする。
集団体操などの発案
いつも同じ体操ばかりでは飽きてきますので、定期的に体操の種類を変えたり、道具を使った体操を取り入れたりします。
介護職員へ機能訓練内容の指導
機能訓練と合致した介助方法の指導と、介護職員からの介助方法の相談にものります。

車椅子の利用者さんが歩行器で歩けるようになったり、自宅の階段が楽に上り下りできるようになったりと、「利用者さんの成長する様子が近くで見守れること」が機能訓練指導員の仕事のやりがいになりますね!